漢方医学の漢方薬でEDを改善!服用の継続がED治療薬いらずの体質へ!保険適用!

ED治療

漢方医学の漢方薬でEDを改善!服用の継続がED治療薬いらずの体質へ!保険適用!

目次

今回は漢方医学を理解し、EDの勃起不全や精子減少などの中高年に多い症状を改善出来るように漢方薬治療を考えていきましょう。
五臓(ごぞう)の腎に加齢EDの原因がある?!気血水(きけっすい)を知り、保険が適用される漢方薬の継続服用でED治療薬なしの健康体へご案内します。

漢方医学のEDについて総論はこちらです。

  • 漢方医学とは西洋医学と区別させる為に使われてる言葉で、西洋医学が菌を死滅させたり数値化するのに対して、自然的なスタイルで体の見えない不調を改善させたり予防したりする医学。
  • 五臓(肝・心・脾・肺・腎)を広い概念で捉え、EDの原因は腎の精力の衰えで、加齢による腎虚という考え方です。
  • 気血水は気(自律神経や新陳代謝)、血(血液循環や栄養を運ぶ)、水(全身の水分、潤滑的な役割)のエネルギーを綺麗に循環させ健康的な体に近づく教えです。
  • 腎虚に効果が期待出来る漢方薬は、補中益気湯や八味地黄丸、牛車腎気丸に柴胡加竜骨牡蛎湯などが挙げられる。
  • 漢方薬は副作用も少ないが効果には長期的服用が必要。半年を目安に体の調子を確認してみましょう。

健康体の女性が森でストレッチしている様子

漢方医学とは

漢方医学とは日本の5~6世紀頃に伝わった伝統医学です。
初めは中国から伝わり続ける様な形で室町時代までは医学知識が運び込まれていましたが、その後は日本固有の医学療法として変化を遂げていきました。
つまり「漢方といえば中国」という図式には当てはまりません。
漢方と呼ばれるれるようになったのは、江戸時代にオランダの西洋医学(蘭学[らんがく])が流入するようになり区別する為に名づけられた呼び名とされています。

しかし1883年(明治16年)に医師の資格は西洋医学を学んだ者のみとされ、漢方医学は減少してきました。
1774年に刊行された杉田玄白氏による江戸時代の解体新書は、蘭学によるオランダ語で書かれた人間の解体図を日本語訳にしたものです。
この事からも蘭学に傾向していった事が伺えます。
杉田玄白氏による解体新書の本表紙

その後は明治の末に、再び漢方医学が見直されるようになったのだが、「東洋医学」と名を変えて登場しているケースが見受けられます。
途中から東洋(日本)で芽生えていった医学だから東洋医学だと呼ぶ人も多いです。現代では漢方医学とも東洋医学とも呼ばれます。

西洋医学の特徴としては下記が挙げられる。

  • ・分析した結果を元に科学的に。
  • ・病原菌に対して直接的に効果を発揮する。

漢方医学の特徴はこちらです。

  • ・自然的なスタイルで、過去の治療経験から処方。
  • ・原因が特定できない病気や未病(みびょう)を治療する事も可能。
  • ・漢方薬はいくつかの生薬を調合したもので、体の調子全体を改善させる事もある。
未病(みびょう)
未病とは発病に至る前の段階の軽い症状を言います。聖人は未病を治すと言われるように、予防の重要性が高まりつつあります。

少しまとめてみると上記のような違いがあります。

西洋医学はピンポイント治療として、西洋薬を服用して菌を死滅させたり、血液検査などで体の悪い部分を数値化して対応したりする傾向がある。

逆に漢方医学は、患者の体調不良を根本的に改善させようとする傾向がみられます。
未病であったり、虚弱体質、加齢による不良などからいくつかの症状を割り出して調合した生薬を処方するので、関連している体調が回復したりもします。

漢方医学からEDの考え方!

漢方医学では内臓を五臓に分けて分類され、心・肝・脾・肺・腎となっています。
西洋医学においても解剖として、それぞれ内臓でも分けられていますが、漢方医学では人間の体における働きや機能性を広い概念で捉えています。

五臓(心・肝・脾・肺・腎)をイラストで掲載

中でも腎は精を司る器官として生殖機能以外にも成長・発育・生命エネルギーの貯蔵庫とも言われ、EDに纏わる(まつわる)機能や症状に深く関係があります。

女性ですと排卵や生理、更年期にも関係していて、男性は泌尿器や膀胱、排泄も腎の働きに深く関わっているとされています。
ホルモン系統や造血、骨や歯も腎の働きを示すとされています。

腎の教えは中国最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」に書かれていて、精力や精気が充実している人ほど腎の働きは健康で、逆に精気がない人は年老いて見えたり骨が弱ったりしていて腎がうまく機能していない事が書かれています。

特に8年周期で考えられている生殖能力は、以下のような傾向が見られます。

  1. 16歳で初の射精
  2. 24歳で腎気の向上、体の出来上がり
  3. 32歳で腎の充実期、気と体が充実
  4. 40歳は腎の衰え、抜け毛や虫歯
  5. 48歳は腎のダメージ、白髪や顔のシワ
  6. 56歳は生殖能力や肝気の衰え
  7. 64歳は心気の衰え、息切れや不眠

加齢などによる活力が見られなくなった状態を「腎虚(じんきょ」と言います。
つまり32歳で腎の最上期を迎えた後は、加齢によるED化が誰でも進むようにみえます。
生活習慣が乱れてない人は多少のEDの遅れがみられる事はあるものの、通常の方ですと造血機能の劣化による動脈硬化の進行や精子の減少などが考えられます。

EDは海綿体内部に密集している毛細血管の血液循環が悪くなることで起こりやすいとされています。
その為、腎以外にも一部で他の臓にも関係しています。

  • ・肝「血液貯蔵と血液循環による栄養補給」
  • ・心「心臓(ポンプ)による血液循環を発生させる」
  • ・脾「血液をサラサラに、血管からの漏れを防止する」

例えば肝はアルコールを代謝する働きがある為、飲み過ぎによる機能の低下で貧血が起こり、海綿体まで血の流れが悪くなりED化になっていくといった具合です。

EDは様々な要因が考えられるのですが、一般的な中年男性ですと加齢によるEDが主で、生活習慣の見直しなどが必要と考えられるのですね。

中年男性2人が居酒屋で飲んでいる様子

漢方薬とED治療薬の違い!

ED治療薬はバイアグラやレビトラ、シアリスがあります。
(その他にも様々なジェネリックや厚生省未承認ではありますが、個人輸入ではアバナやズデナと言った新医薬品もあります。)

ED治療薬は西洋医学となるので、性機能の勃起障害に直接的に作用すると思いがちですが、多少語弊があります。
海綿体に直接作用すると言うよりは、全身の血流の改善とPDE5を阻害する事で、勃起を托しています。

この急激な血管の拡張作用より、神経がビックリする事で副作用が起きるのです。
頭痛や目まい、吐き気、消化不良に鼻づまりなど様々。
慣れてくると次第に治まるといいますが、クリニック店でロキソニンも一緒に処方するくらいですから中にはかなり酷い方もいられるようです。
バイアグラが一番酷くレビトラ→シアリスと徐々に副作用が少なく改良はされていますが、服用量を減らしてもどうにも我慢が出来ないなんて方もいらっしゃいます。

そこで、今回の漢方薬の出番です。
ED治療薬と比べて、漢方薬は副作用が少ないのが特徴で、患者様でも極稀にアレルギー反応が出る方もいらっしゃいますが、基本的には安心・安全に利用出来ます。
それに保険も適用できるので長期服用にも最適です。
ED治療薬は自由診療の為、保険が適用されずやや高額になりやすいのが難点です。

漢方は効き目こそ即効性はありませんが、身体を徐々に改善させ健康へ近づけていく医学療法です。
普段の健康な状態と比べ、体がどのうような不調を訴えてるかを診断し、それに当てはまる全般の生薬を調合して処方します。

その前に「気血水」を知りましょう!

漢方医学では先程の五臓の他にも、「気・血(けつ)・水(すい)」と生命に必要なエネルギーを3っに分けて分類されます。
体の不調を知る為の重要な要素として考えられていて、健康であればこの3っのエネルギーが綺麗に循環している事を指します。

気血水と健康をトライアングルで書いたイラスト

目に見えない生命エネルギー。
元気の気の元で、人間活動の生理機能です。自律神経や新陳代謝に深く関係しています。
血液を広い概念で捉えられ、全身の血管を通り栄養素を体中へ運ぶ、血液循環や老廃物の回収を意味します。
体内の生理的な水分要素を指し、涙や胃液、汗に尿、唾液、肌の潤いも全て含まれます。
体温調整や関節の働きの他にも臓腑(ぞうふ)や各組織を潤滑にします。

臓腑(ぞうふ)とは・・
五臓(心臓・腎臓・肺・肝臓・脾臓)と六腑(ろっぷ)を指す。
六腑は大腸・小腸・胃・胆・膀胱・三焦(さんしょう)を意味します。
臓腑は漢方医学で使われていた言葉だが、今の西洋医学でも臓器を直接指す意味で使用される事もしばしある。

EDに効く漢方薬をいくつかご紹介!

例を上げますと、腎虚の症状は加齢によるものです。

  • 精力の減退
  • 薄毛の進行
  • 血行不良
  • 体力の低下
  • 過労や疲労感
  • 冷え

上記のような高齢になるに連れて起きる症状は腎虚が深く関係していると思われます。
そして、特に有効とされているのが補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

補中益気湯は気血水での「気」を整える作用があると言われ、気を益す生薬です。
体力低下の改善や胃腸の働きを良くし、滋養強壮効果があります。

補中益気湯は帝京大学医学部泌尿器科による「加齢男性性腺機能低下症候群に対する補中益気湯の効果の検討」の研究でホルモン値が有意義な数値を示した事を発表しています。

補中益気湯に含まれる生薬一覧

  • 人参(ニンジン)
  • 黄耆(オウギ)
  • 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
  • 柴胡(サイコ)
  • 当帰(トウキ)
  • 升麻(ショウマ)
  • 陳皮(チンピ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 甘草(カンゾウ)

様々な生薬が集合した画像

その他にも八味地黄丸(はちみじおうがん)は、腎全般の機能に改善作用のある生薬です。
高齢者男性の下半身の体力増強、精子の増加、大半(たいはん)の方のED(勃起不全や射精障害)を改善すると言われています。

ここで注意して頂きたいのは「大半」とお伝えしましたが、八味地黄丸は本来、弱っている腎のエネルギーを高める補腎剤です。
それに付随して尿漏れの防止やEDにも効果が期待できるとされているので、直接的ではないため効果が非常に弱い場合もある事だけはご理解下さい。

八味地黄丸に含まれる生薬一覧

  • 地黄(ジオウ)
  • 山茱萸(サンシュユ)
  • 山薬(サンヤク)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 沢瀉(タクシャ)
  • 牡丹皮(ボタンピ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 附子(ブシ)

3番目は牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)です。
年齢の衰えからくるEDには牛車腎気丸と言われ、水分の循環作用や冷え症改善、血行促進作用があります。
牛車腎気丸八味地黄丸に牛膝(ごしつ)と車前子(しゃぜんし)を追加したものです。

治験を承認されてない事が多い漢方薬は、ED治療薬に比べて処方に懐疑的な、お医者さんが多い傾向にあります。
(ED治療薬に否定的なお医者さんもいます。)
しかし近年では臨床試験が多く行われていて、明確な試験結果を元に処方しているお医者さんもいますので古来の不明確な基準を払拭しようと奮闘しています。

特にこの牛車腎気丸は、昭和大学藤が丘病院泌尿器科の池内隆夫医師が、複数のEDの方に12週間投与して、64%の方にペニスの硬さや勃起持続時間に有意義な効果がみられたと発表しています。

牛車腎気丸に含まれる生薬一覧

  • 地黄(ジオウ)
  • 山薬(サンヤク)
  • 山茱萸(サンシュユ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 沢瀉(タクシャ)
  • 牡丹皮(ボタンピ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 附子(ブシ)
  • 牛膝(ゴシツ)
  • 車前子(シャゼンシ)

最後に柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は、神経を静め、抑うつの軽減に良いとされているのでストレスやトラウマからくる心因性EDに効果的です。
睡眠障害や高血圧、動脈硬化の症状改善にも効力があるので、EDを幅広くカバーしているように思えます。

加竜はマンモスの化石を意味し、牡蠣の殻が入ってる事からもカルシウムによるストレスの軽減が見込めそうですね。

柴胡加竜骨牡蛎湯に含まれる生薬一覧

  • 柴胡(サイコ)
  • 竜骨( リュウコツ)
  • 牡蛎(ボレイ)
  • 黄ごん(オウゴン)
  • 大黄(ダイオウ)(ツムラ製品は含まない)
  • 半夏(ハンゲ)
  • 人参(ニンジン)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 大棗(タイソウ)

如何でしたでしょうか。
漢方医学から漢方薬でEDを克服出来たら体質も改善出来るので嬉しい限りですね。
漢方薬を長期的に服用しながら、適度にED治療薬を服用されている患者さんも多くいらっしゃいます。

漢方は半年間くらいの長期服用で徐々に効力を発揮してくると言われているので飲み続ける事が重要です。
時間が経つに連れて加齢も進んでいるので見極めは難しいですが、血液検査などで良い結果が表れたら、それは漢方薬のお陰かも知れません。

最後に漢方薬の治療も当然有効ですが、普段の生活習慣の見直しも怠らない様にして下さい。
暴飲暴食を控え魚や野菜中心の食生活に、お酒や煙草を出来るだけ控えながら、適度な運動と充分な睡眠も忘れない様にしてみて下さい。
ストレス解消の趣味も大事です。

結果的にはED治療薬も漢方薬も、いらずが一番ですから。
最後までご閲覧頂き、ありがとうございました。

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最低最悪ダメだね普通まあまあ良いね最高です!
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